MINAMI MUKONOSO -1-
パリ郊外のアパルトマンみたい。ゆったり広いお部屋で暮らしを楽しむ。
阪急・武庫之荘駅近くののどかな住宅街に建つ築45年のマンションはとても味わいのある物件です。パリ郊外のアーティストが集うアパルトマンを彷彿させるような外観、まだ畑が残っていて自然を感じる環境、空がとても広く感じられる阪神間の郊外ならではののどかでゆったりとした雰囲気がただよっています。
マンションのオーナーである嵯峨さんは、このマンションの2階に住んでいます。それは、実際に暮らしてこそ、このマンションのことを知ることができると思ったからだと言います。移り住んで間もなく知人を通して『DEN PLUS EGG』を知ることになりました。古い物件がリノベーションで生き生きとした住まいに生まれ変わることを知った嵯峨さんは、それまでの賃貸のサイクルを見直し始めました。
これまでお部屋の借り換えのときはいつも、経済的なことを優先して最低限の改装で済ませ、できるだけ低価格で次の借り手さんを探していたのですが、「少しだけ賃料を上げても“本当に住みたい部屋”を提供することはできないだろうか」と考え始めました。
フローリングや木製の扉をしつらえ、タイルや壁の色の見直し、水まわりはシンプルだけど新しい機器を設置しました。するとそれまでは昭和っぽくて和なイメージだったお部屋が、アンティークやナチュラルリネンが似合う洋の空間に生まれ変わりました。
お部屋はどれも約60㎡とゆったり。ベランダ側が個室で、太陽光の入らない中央にキッチンがある間取りですが、個室とキッチンを仕切る木製扉にガラス窓をつけ、開放的な開口部をつくり変えることで、お昼の時間帯はたっぷりと採光の取れる明るいキッチン・ダイニングになったのです。
窓側の2部屋の壁を取り払い大きなリビングにした104号室は、仲良しカップルにぴったり。2部屋の仕切りをそのまま残した306号室のようなタイプなら、子どもがひとりいる夫婦でもゆとりを持って暮らせるお部屋です。
1階のエントランス前にあるガーデンは、『DEN PLUS EGG』の植栽や作庭を手がけるhanautaの上田学さんが担当。この春植えたばかりのモッコウバラが生い茂って、緑の棚になるのを楽しみに待っているところだと言います。
「住む人にもっと暮らしを楽しんでほしい。カフェをしてもらったり、アトリエや事務所として活用してもらうのもすてき。そして暮らしを楽しんでいる人たちがたくさん集まってつながってくれたらどんなにすてきでしょう」という嵯峨さん、ひと部屋ひと部屋リノベーションしを重ねていき、ゆっくりとこのマンションを育てています。